Elite TW-20 リペア日記

Elite TW-20 リペア日記

2023/01/30

 正月にハードオフで手に入れたジャンクギター、1975年製のエリート TW-20(高峰楽器製作所)のリペアが終わりました。

陥没した指板の補修、フレット交換、ナット&サドル交換などです。

 

 かなり弾き込まれていてフレットも半分ぐらい消耗していて指板がえぐれています。

押し弦で削れているのではなく、爪で削れています。

フレットを外した後に指板溝に圧紙を差し込み鉛筆で指板のアールをメモしておきます。

指板やサドルのアールを作るのに参考になります。

 

陥没指板の補修は初めての作業です。

ロクさんから頂いた黒檀の端材をヤスリで削り細かな粉にします。サンドペーパーだと研磨剤が混ざるので良くないようです。

タイトボンドに粉を混ぜて陥没した部分に盛ります。

フレットの溝にボンドが入り込まないように紐を挟みました。ボンドを塗布後紐を外し余分なボンドを取り除きました。

1回目の研磨で陥没部分が埋まらず、2回目で何とか埋まりました。

ちょっと広く塗りすぎました。陥没した部分に厚めに盛る方が研磨作業が楽になります。

黒檀なので色目が黒く違和感出るかなと思いましたが、ローズウッドの黒い木目に見えて違和感はありません。

 

次は手間の掛かるリフレット作業です。

古いフレットを外した後、まっすぐな指板なので軽く研磨します。この段階でネックの状態を補正します。

ネックがまっすぐになっていればフレットの擦り合わせが楽になります。

 

打ち込む新しいフレットについて一言。

まず種類が多いです、材質の違い(ニッケルシルバーかステンレス)、山の高さや幅や形の違い、指板に打ち込むタングの幅や広さや長さなど。

リフレットの時は古いフレットより新しいフレットのタングの幅が細いものは使えません。

タングの幅の広いものは少ないので、私はその中からJESCAR#51108 ニッケルシルバーを使っています。

タングの幅が0.99mmあり、山はミディアムハイで弾きやすく気に入っています。

私は、フレットの高さが低いものは音が出にくく力がいるので交換します。

海外製の物は細く、国内製は広いものが多いようです。ヤマハは細かったです。

 

 新しいフレットを打ち込んだ後、フレットカッターでカットしますが、ハイフレット側は一本ずつカットしないと隣と近いので後でカットするとしにくいです。

ロクさんに頂いたフレットカッター(Stewart-MacDonald Fret Cutter)を使ってカットしましたが切り口が綺麗なのでフレットサイド処理の手間が軽減されました。

 

ナットの製作です。

溝にはまっているタイプですが、底の面が直角になっているので作りやすいです。

マーチンのように底の面が斜めになっている物は難しいです。

ナット&サドルの製作にはTUSQを使っています。人工象牙と言われるもので音も良いように思います。

GRAPHTECH PQ-4025-00 スラブナット、GRAPHTECH PQ-9125-00 ブランクサドルを使っています。

両方ともサイズ的に一番大きい物なのでヤマハFGの長いサドルやロングサドルでも加工できます。

弦高が12フレットで3mmで、サドルの出ている高さが6mmぐらいです。様子を見て弦の交換の時にもう少し下げてみようと思います。

タカミネのネックセット角度は完璧です。ネックも細いのにしっかり作られていて凄いです。

高峰のクラッシックギターのネックもしっかりしていると何かで見ました。

弾き込まれている為か良く鳴っています。音の立ち上がりが速くバンと前に飛び出す感じで音量もあり、低音も高音もバランスよく出ています。

タカミネやるな、これもお気に入りの一本になりました。ジャンクギターが48年後に蘇り、良い音を奏でます。

ギター本体価格3,480円+フレット2,380円+ナット850円+サドル950円で合計7,660円でした。